猫がつけた傷

何年前かしら。

13年前かな。

 

死んでしまった猫がいた。

もちろん老衰だけども。

その猫がとても元気だった頃。

 

私が5歳くらいの時に、

普段はそんな子じゃないのに太ももをすんごく引っ掻かれた。

 

今でも私の右太ももには跡が残ってる。

 

あの子は、

好奇心で私の足を引っ掻いたのか

それとも何かから守ってくれたのかはわからないけど、

私は生きている。

 

あの子は、もしかしたら私に生きていて欲しかったから、何かから守ってくれたのかもしれない。

 

それなのに、

私はこんなにも簡単に自分の命を投げ出そうとしている。

 

辛いとかなんとか弱音吐いて。

どうでもいい弱音吐いて。

 

ごめんね。

 

ごめんねみゃーくん。

 

私がとても自分勝手な人間でごめん。

 

ごめんね。

 

みゃーくんが生きた証は、

私の太ももにあるよ。

 

それを消せないから

 

それは消さないように。

 

私は、

一生懸命に生きる。

 

あと何年かわからないけど天国で待っていて。

天国に行けるように、そしてなるべく遅く行けるように。

 

 

ありがとう。

みゃーくん。

 

待っていて。